
鼻が赤くなる原因と対策について
鼻が赤くなっている状態を一般には、赤ら顔と言います。
また、酒さ(しゅさ)とも言います。
医学的には、赤ら顔は、毛細血管拡張症という病名で呼ばれています。
鼻、ホホなど部分的に赤くなることが多く、広範囲に赤くなることも。
この赤ら顔の原因と対策について調べてみました。
赤ら顔の原因
<表皮が薄い>
毛細血管は真皮の中にあって密集しています。
真皮の上には表皮がありますので、通常は肌表面から見えませんが、表皮が薄いと毛細血管が透けて見えるため、赤ら顔になります。
特に皮膚の薄い鼻やホホが赤くなるのが特徴です。
<気温による影響>
皮膚の毛細血管は、皮膚の温度を一定に保つように、気温に合わせて血管を拡張・伸縮させています。
室内外の温度差が大きい環境で、室内外の出入りを繰り返すと、毛細血管の収縮能力が低下し、毛細血管が拡張したままになることがあります。
これが寒暖差による赤ら顔の原因です。
<脂漏性皮膚炎>
オイリー肌で毛穴も大きめの人によくみられます。
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、皮脂の過剰分泌によって起こります。
余分な皮脂が肌に残ると、空気と触れることで酸化します。
酸化した皮脂と常在菌が反応して炎症を起こし、その部分が赤くなります。
<ニキビによる炎症>
炎症を伴うニキビは、炎症部分が赤くなります(赤ニキビ)。
これは、炎症が血管を拡張させるのが原因です。
ニキビが治ると炎症も治まるのですが、繰り返しニキビができると炎症が治まらない状態が続きます。
そうなると皮膚の組織が色素沈着し、赤ら顔になります。
<アルコール・香辛料>
毛細血管を拡張する作用をもつアルコールや、刺激の強い香辛料などを摂り過ぎると、血流が停滞します。
赤ら顔が目立ってしまう原因の一つです。
<紫外線>
紫外線の影響で皮膚の毛細血管が増えると言われています。
また、紫外線によって毛細血管が傷つくと、血管から血漿(けっしょう:血液の液体成分)がもれてくることがあります。
<刺激による>
ピーリングやたたいたり、こすったりという刺激によって毛細血管が開き、赤ら顔になることがあります。
赤ら顔の対策
赤ら顔の原因を見てもわかる通り、多岐にわたっています。
ですので、気になる方は、皮膚科で診断してもらいましょう。
重度の場合は、レーザー治療や光治療でないと、改善は難しいようです。
軽度の場合は、次のような対策をすれば改善する可能性があります。
<刺激に対する対策>
・アルコールや刺激の強い食品を食べるのをひかえる。
・洗顔は泡でなでるように行って肌に刺激を与えない。
・顔のマッサージは行わない。
<紫外線に対する対策>
・1年を通してUVケアを行う。
<化粧品による対策>
・皮膚の炎症を抑える効果があるビタミンC誘導体配合の化粧品を使う。
(肌荒れ、ニキビ、皮脂などによる)皮膚の炎症による赤ら顔をおさえるには、ビタミンCを肌に浸透させやすく加工したビタミンC誘導体が効果的です。『医師が教える正しいスキンケア大全』(宝島社)
<漢方薬による対策>
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、温経湯(うんけいとう)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などは、血を流れやすく改善する漢方薬として知られているため上記のような症状の方への効果が期待できるでしょう。
※上記のような症状:気温差やアルコールで血管が広がりやすくすぐに赤くなる症状
ただし、服用する際は、漢方に詳しい医師や薬剤師などに見立ててもらい、自分にふさわしい薬を処方してもらいましょう。
『医師が教える正しいスキンケア大全』(宝島社)
赤ら顔専用の化粧水があります。
「ビタミンC誘導体」と漢方の「茯苓」が配合された「しろ彩」という赤ら顔専用の化粧水があります。
一度チェックしてみては、いかがでしょうか。