妊活男性も葉酸を摂った方がよい理由について
妊活中の男性は、葉酸を摂る必要がないと書かれているサイトがありますので、はたしてそうなのか調べてみました。
結論として、子どもを望む男性も葉酸を摂った方がよいようです。
女性の場合
葉酸には、赤血球をつくりだす働きがあります。
葉酸が不足すると、正常な赤血球ができず、貧血になります。
正常に赤血球がつくりだされると、子宮内膜が強化され、着床が成功しやすくなるとも言われています。
また、葉酸は、タンパク質の合成や新しい細胞をつくるのに重要な役割をしています。
これらの働きから、妊活中から初期妊娠中に葉酸をとると良いとされています。
母体に葉酸が不足していると、神経管閉鎖障害(しんけいかんへいさしょうがい)をもった子供が生まれる可能性があると考えられています。
神経管閉鎖障害を持って生まれると、歩行困難など下半身に障害が起こったりします。
厚生労働省は、1日あたり400μg以上の葉酸をとるようにと言っています。
※μg(ミューグラム 1000μg=1mg)
男性の場合
葉酸は、タンパク質の合成や新しい細胞をつくるのに重要な役割をしているということを書きました。
精子の細胞は、細胞分裂して増えていきます。
しかし、細胞分裂が正常に行われないと、精子は染色体異常を起こしたり、受精しても受精卵が育たない可能性があります。
つまり、質の良い精子と精子の量を増やすには、葉酸の効果が期待できます。
妊活男性が葉酸といっしょに摂りたい成分
亜鉛、銅、セレンは、微量ミネラルと呼ばれ、正常な精子を形成するのに必須成分です。
亜鉛を摂取すると、精液の量が増えたり、濃度が濃くなると言われています。
また、セレンは、精子濃度、運動性、形態と関係しています。
セレンは、ビタミンCやビタミンEと一緒に摂取すると、その効果が高められます。
<葉酸を多く含む食品>
菜の花、枝豆、モロヘイヤ、ほうれんそう、ブロッコリー
ライチ、アボガド、いちご
<亜鉛を多く含む食品>
カキ、タラバ、牛肩、豚レバー、レンズ豆、そら豆、大豆
<セレンを多く含む食品>
ワカサギ、イワシ、ホタテ、ねぎ
<銅を多く含む食品>
イイダコ、シャコ、そら豆、大豆、アーモンド
これらは、通常の食事では、過剰摂取による中毒などを起こす心配はありません。
サプリメントでの過剰摂取には注意してください。
参考:則岡孝子『栄養成分の事典』