年齢が50代になると、少しずつパワーの衰えを感じます。
「毎朝便を出したい!」という気持ちはあっても、便器に座って、りきむ(いきむ)のもしんどくなることがあります。
それに、りきむ(いきむ)と、痔になることもあるし、50を過ぎると危険なのは脳卒中です。
なので、トイレでりきむ(いきむ)のは、しんどいついでにやめましょう。
でも、便が出ないと、イライラしたり、肌荒れなどがめだってきますよね。
病院に行って薬をもらってこようと思うけれど、慌ただしい毎日。
そんなとき本屋さんで目にとまったのが、タレントの松本明子さんの便秘解消法の本です。
本のタイトルは『腸をキレイにしたらたった3週間で身体の不調がみるみる改善され40年来の便秘にサヨウナラできました!』(アスコム)。
この本の長いタイトルを見て、松本さんは、がんこな便秘が解消されて、元気で明るい本来の自分が取り戻せ、よほどうれしかったのだろうなと思いました。
松本さんほど重度の便秘ではないので、病院に行くこともなく、本に書かれていることを実践してみると、2、3日出ないときもありますが、ほぼ毎日出るようになりました。
「朝起きたら一気に水を飲む」などの基本的なことは必ず実践し、本に書かれているストレッチなどは、気が向いたらやるという気持ちで行いました。
それと、腸には茶麹(ちゃこうじ)がいいと聞いて、茶麹のサプリメントを毎日飲みました。
大切なのは、本の中にもでてきますが、「がんばらなくてもよい」と自分に言い聞かせるようにしました。
松本明子さんに学ぶ便秘解消法
松本明子さんは、末期の便秘症でしたが、わずか3週間で便秘を解消したということで話題になりました。
松本明子さんは、45歳目前の2011年、大学病院の便秘外来でレントゲン撮影したところ、腸に約4kgもの便が詰まっていました。
肛門から胃の手前まで詰まっていたそうです。
それを強力な下剤で便を出すのだと思っていたら、消化剤、整腸剤、ガスを出す薬だけ出され、主治医からは簡単な指示だけで、拍子抜けしたと松本明子さんは語っています。
主治医の指示は、「朝起きたら水を一気に飲む」、「決まった時間にトイレに行く」、「便器に座って体をひねる」などです。
ただ、主治医のこの一言が効いています。
「頑張らなくていいですよ。忘れても気にしないで。」
主治医は、順天堂大学・便秘外来の小林弘幸先生です。
小林先生は、もともとは自律神経研究の第一人者。
松本明子さんの便秘は、ストレスによる自律神経のバランスの悪化と腸のぜん動運動(便を肛門まで押し出す運動)が弱っていたのが原因です。
松本さんにとっては、ピッタリの先生だったのですね。
自律神経は、自分の意思とは関係なく働く神経です。自律神経は、心臓や内臓を動かす、血圧や体温を調整するなど、生命を維持するための重要な身体の機能をコントロールしています。自律神経のバランスとは
自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれています。例えば、運動しているときは血液や酸素が通常より必要になってきますので、交感神経の働きによって呼吸や心臓の動きが速くなります。一方、休息するときは副交感神経が優位にたって、呼吸や心臓の動きを遅くします。
朝起きたら水を一気に飲む
水に限らず、お茶でも自分の好きなものでいいようです。
飲み物の温度も好みです。
コップ1杯を一気に飲んで、胃に入った液体の重みで腸のスイッチを入れるのが目的です。
朝食は必ず食べる
朝食は、自律神経を整えるためにも、腸のぜん動運動を促すためにも重要です。
ただ、ヨーグルトだけでも、バナナだけでもOKです。
毎朝きまった時間にトイレへ
毎朝、だいたいきまった時間にトイレに行きましょう。
トイレではリラックスして、決してりきむ(いきむ)ことのないように。
出なくてもトイレタイムは5分以内、それ以上がんばらないこと。
時間を決めるというのは、生活リズムを整えるためです。
生活リズムが整っていくと、自律神経も整ってきます。
日本人の腸には、考える人の姿勢がいいみたい。
便器に座って、体をひねったり、お腹をさすったりすると効果的です。
お散歩気分で歩く
早歩きやジョギングは、便秘解消には逆効果のようです。
周りの景色を楽しみながら、のんびり歩くのがコツです。
小林先生によると、安全が確保されるなら、昼の時間帯より夕食後に30ほど歩くとリラックス効果が高まり、気持ちよく眠りにつくことができるそうです。
夜に水溶性食物繊維を摂る
腸は、寝ている間に活発に働いています。
その腸が最も必要としている水溶性食物繊維を腸に送り込みます。
便が出てもコロコロ便の場合は、水溶性食物繊維を多めに摂りましょう。
ただし、腸のぜん動運動が弱っている人は、不溶性食物繊維を摂ると、便の体積が増え、腸が刺激されて動きやすくなります。
水溶性食物繊維か不溶性食物繊維か
小林先生は、便秘の場合、水溶性食物繊維の摂取を勧めています。
引用:小林弘幸『便活ダイエット』(ワニブックス)
レタスの場合、不溶性10に対して水溶性は1しか含まれていませんので、水溶性食物繊維は、よく選定しないと摂ることができませんので注意しましょう。
水に溶ける性質のもの。水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。
アボカド、オクラ、きのこ類、海藻類、こんにゃく、やまいも、ごぼう、納豆など。不溶性食物繊維(非水溶性食物繊維)
水に溶けにくい性質のもの。
豆類、エリンギ、えのき、切り干し大根、小麦ふすま、干し柿、アーモンドなど。
便秘が解消して松本明子さんが得たもの
便秘が解消して松本明子さんが得たもの、回復したものは何でしょう?
美肌
皮膚科に通っても治らなかったフェイスラインのブツブツが、嘘のように消えた。
花粉症が改善
花粉量が多い日以外は、マスクなしでも平気!
冷え性と肩こりが解消
極度の末端冷え性だったのが改善され、肩こりもなくなった。
ぐっすり眠れる
朝まで目覚めなく熟睡体質に生まれ変わった。
食べても太らない
ごはんが美味しく食べられるようになり、ガッツリ食べても太らなくなった。
ぽっこり下腹解消
お腹まわりがゆったりした洋服ばかりだったのが、いろんな洋服が着られるようになった。
ボジティブ思考
理由のわからないイライラがなくなり、腰も楽になったせいか活動的になった。
私も同じ物を手に入れました。
もっと細かく知りたい方は、松本明子さんの本を見てください。
とても読みやすい本です。
順天堂大学の便秘外来を受けるには
順天堂大学医学部附属順天堂医院の「総合診療科」で受診することになります。
しかし、順天堂医院は、特定機能病院ですので、原則として医療機関からの紹介状(診療情報提供書)が必要です。
※紹介状がなくても受診できますが、5,400円余分に必要です。また、紹介状がない場合、初回は待ち時間が長いので、覚悟の上で行ってください。
紹介状と保険証を受付に持って行きます。
名前が呼ばれて、書類を渡され、総合診療科に行くように指示されます。
順番が来たら、問診やレントゲン撮影から始まります。
そして、必要なら小林先生の便秘外来で診てもらうことになりますが、小林先生に診てもらうのに、数か月待ちの状態です。
ざっとこんな流れです(抜けていたり間違っていたらごめんなさい)。
「小林メディカルクリニック東京」の便秘外来を受けるには
この医院の院長は、小林弘幸先生の奥様です。
弘幸先生も週に何回か診療されてるようです。
ゆったりと診てもらいたい場合は、こちらの方がいいかも。
ただし、完全予約制です。
くわしくはこちら>>>http://www.kobayashimed.com/gairai/benpi
とは言っても、東京にさっと行ける人はいいのですが、ほとんどの人はそうはいきません。
近くの病院に便秘外来がない場合は、肛門科、胃腸科、消化器内科(消化器科)のある病院を探しましょう。
また、「便秘 治療 病院」「便秘 病院 札幌」といった言葉で検索すれば、見つかるかもしれません。