エナジードリンクにはカフェインが含まれていますので、大量に飲むとカフェイン中毒になる可能性があります。
どれくらいの量で中毒を起こすのか
成人では1グラム以上の摂取で中毒を起こす可能性があります。
症状としては、吐き気、心拍数の増加、興奮などです。
コーヒーやお茶にもカフェインが含まれていますが、1グラムを摂取するには、コーヒーで1.7リットル、煎茶で5リットル飲まなければなりません。
通常はこれだけ飲むことはありませんし、飲めないですよね。
一方エナジードリンクでは、レッドブル(185mL)で12.5本、モンスターエナジー(355mL)で7本飲むと1グラムのカフェインを摂取したことになります。
これも通常は考えられない本数ですが、眠気防止薬や「強強打破」などの目覚ましドリンクを併用すれば、いっきに1グラムを超えてしまいます。
眠気防止薬である「トメルミン」「エスタロンモカ」は第3類医薬品ですので、簡単に手に入ります。
トメルミンを6錠、あるいは、エスタロンモカを10錠飲めば、カフェイン1グラム相当を摂取したことになります。
カフェインを飲むと眠気防止になります。
しかし一方で、カフェインには興奮作用がありますので、過剰に飲むと中毒を起こす可能性があります。
日本中毒学会によると、2011年度から5年間で約100人が病院に運ばれ、内3人が死亡していますので注意が必要です。
エナジードリンクと栄養ドリンクの違い
エナジードリンクは、炭酸飲料・清涼飲料水です。
ですので、疲労回復、元気が出る、眠気覚まし、などといった効果を宣伝することは法律で禁止されています。
一方栄養ドリンクは医薬部外品ですので、滋養強壮や栄養補給の効果があることを宣伝することができます。
しかし、エナジードリンクの宣伝には次のような内容が使われています。
・パフォーマンスを発揮したい時のために
・仕事や勉強で忙しい時、ビデオゲームやスポーツに熱中している時・・・あなたに翼を授けてくれます
・人生を楽しみ、アクティブなライフスタイルを満喫するヒトのため
どうでしょうか?
この文言を見ると、エナジードリンクを飲めば疲労回復、元気が出る、眠気覚ましになると思ってしまいますね。
これが落とし穴になっています。
徹夜の仕事、勉強のためだからといって、エナジードリンクや眠気防止薬の多用には注意してください。